言葉の力

10月9日・10日の2日間、高知県高知市で第76回全国都市問題会議が開催され、全国から集まった区市議会議員とともに出席しました。この全国都市問題会議は毎年1回開催され、地方自治や都市問題についての研修が行われます。この会議の第1回目は昭和2年ということで、大変歴史あるものでもあります。

ところで今回訪れた高知の偉人と言えば、坂本竜馬。坂本竜馬好きといえば有名なのは俳優の武田鉄矢さんです。その武田鉄矢さんが司馬遼太郎著「竜馬がゆく」を手に取った18才のときの衝撃から始まり、60才を過ぎた今でも、この一書との出会いが自身の〝中心線〟となっていると語る、まさに本が自身の血肉となっていく様が伝わってくるのが、武田鉄矢さんが書いた「私塾・坂本竜馬」。この本は、武田鉄矢さんが語りかけてくるような文章です。まさに金八先生のクライマックス、生徒に長尺で語りかけるあの場面が、本として展開されていきます。

実はその金八先生の語り口。これが竜馬から学んだものだということが、この中で述べられています。

「竜馬がゆく」に登場する重要人物の一人、桂小五郎。物語のなかで彼は竜馬についてこう述べます。

『口から出る言葉の一つ一つが人の意表をつくのだが・・・人をわなにかける言葉ではないのである。自分の腹のなかでちゃんと温もりのできた言葉だからで、その言葉一つ一つが確信の入った重味がある』。

この言葉を読んだときから、武田鉄矢さんは、この竜馬の声を会得しようと自分に命じたそうです。「要領はひとつ、いつも竜馬を心に置いておくこと」。

あの金八先生を演じたとき、武田鉄矢さんが生徒に人生などを説く時に課題としていたことが、「言葉を自分の腹の中で温め、自分の体重をかけて一つ一つ」「生徒の心に置きにゆくこと」だったそうです。金八先生の数々の名場面は、そうして出来上がっていったのですね。

政治家は言葉が命、とよく言われます。はたして、坂本竜馬のように「腹の中で温めた言葉」で語れるかどうか。言葉の力が試されているようです。

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