視察報告


視察について

「視察」というと議員の物見遊山であるようなイメージを持っている方も少なくないと思います。
かく言う私も、議員になるまで少なからず同じような考えを持っていました。

今では自宅にいてもインターネットなどで多くのことが調べられるのも事実です。また、電話を使って取材をすることでも、おおよその知識を得ることができます。しかし実際に視察に行ってみて、行かなければ感じられない多くのことがあることを知りました。

それは雰囲気や気持ちというような、文字通り「気」であり「熱」です。

現在、日本全体が人口減少時代を迎え、全国で「地方創生」というまちおこしに取り組んでいます。それは、この立川市でも同じです。

しかし地方都市に赴き、その自治体の職員から話を伺うときに伝わってくるのは、都下とはいえ東京にいては感じられない危機感、切迫感です。そんな中で、多くの自治体がときになりふり構わず様々な施策を展開しています。

具体的な先例とともに、そうした現場の気持ちと熱を持ち帰り、立川市のこれからに備える施策へと活かしていく。そのための行動が視察だと考えています。

視察

柏の葉スマートシティ(2017/04/13)

IT技術で街全体の電力供給を調整するスマートグリッドを日本で最初に実用化した「柏の葉スマートシティ」を視察。

どのように人を集めるかというのが地方創生であるが、新しい仕事をどう生み出し、継続できるようにするかということがその中心のひとつ。今回の視察でそういった環境、基盤を整えていくことが人を集めることに大きく繋がっていくことを強く感じた。

さらに、集まった人を定住に繋げていくのは教育と健康がキーワードとなる。そういった意味では理想的なコンパクトシティが、この柏の葉ではないだろうか。

呉市データヘルス計画について(2017/01/24)

国民健康保険の一人当たり医療費の推移としては、全国平均や広島県内の平均費用が伸びているなかで、呉市も過去5年間の推移として右肩上がりという現状ではある。しかし近年では、呉市の「高齢者」医療費は県平均より下回っている状況が出始めているという。特殊な事情を除けば、データヘルス計画として医療費の適正化に努めてきた成果があらわれていると推測される。

データヘルス計画はレセプトデータを分析することで医療費の無駄を削減することが中心の一つであるが、短期にその効果を求めることができるものとして、被保険者へのジェネリック医薬品の使用促進がある。

呉市では年間医療費を約2億3,900万円削減している(平成27年度)。立川市でも同様の事業を行っており、年間約1,670万円の削減効果が出ている(平成26年度)。削減額の大きさは呉市が取り組んできた7年間で市民の認識が広まったことにあろう。立川市としても今後の継続的な取り組みによってさらなる削減が期待できると考える。

【環境建設委員会】なごや生物多様性センター(2016/11/01)

近年の国際博覧会と国際会議の開催によって自然・環境についての市民運動が大きく高まったことを背景に開設された「なごや生物多様性センター」を視察した。立川市でも自然保護など多くの市民活動が行われていることから、今後の施策について見識を深めるための視察である。

【環境建設委員会】はだのクリーンセンター(2016/10/31)

立川市の新清掃工場建設計画が進行している。

その計画のなかで処理方法として予定されている「ストーカ式焼却炉」を採用し、環境省の補助事業である「高効率ごみ発電施設」として神奈川県内で初の清掃工場である「はだのクリーンセンター」を視察した。

同センターは秦野市と伊勢原市で構成される秦野市伊勢原市環境衛生組合で管理されている施設であるが、建設にあたっては周辺住民の理解が得られずに完成まで16年の年月が掛かっている。環境に対する自主規制として法令規制値を大きく下回る基準で排ガス規制を行うなど配慮がされた清掃工場を視察し、立川市の新清掃工場建設にあたって理解を深めるための視察である。