若い世代に対する自殺対策 SNSの活用を

平成29年第4回定例会(2017年12月05日)議事録より
<当日使用したパワーポイント資料はこちら>

◆6番(大沢純一君)

自殺対策について伺います。

今回で3回目の質問となりますが、来年度、平成30年度は、改正自殺対策基本法のもとに、市町村に対して自殺対策計画の策定が義務づけられていることから、これについて質問をするものです。

10月31日に容疑者が逮捕された座間市の10代後半から20代後半の9人が殺害された事件は、社会に大きな衝撃をもたらしました。この容疑者とされる27歳の男と被害者が出会うきっかけとなったのが、インターネットの会員制交流サイト、SNSであり、さらに、被害者となった若者の自殺をほのめかすような投稿を容疑者が受けとめたことから接触を持つに至ったということが報道されております。

その報道の中では、9人の被害者は「死にたい」というような投稿をしていたけれども、容疑者の供述では、実際に死にたいと思っている人はいなかったということであります。さまざまな自殺に関する団体の見解としても、この「死にたい」という言葉は、「生きたい」という心の裏返しであり、そういったSOSをどう受けとめられるかというのが自殺対策の核心でもあります。そのためには、行政だけでなく、民間との強い連携で、自殺を防ぐための計画を来年度中に策定することになっております。

まずは、この計画策定について、今年度、現在から来年度に向けて検討状況を伺います。

◎市長(清水庄平君)

自殺対策計画策定に向けまして、今年度は、市の全事務事業から自殺対策に関連する事業を把握するため、事業の棚卸しを行います。

来年度は、庁内の関連部署を集め自殺対策計画策定委員会を立ち上げ、計画策定に着手する予定であります。

◆6番(大沢純一君)

来年度の自殺対策計画について、今年度から来年度に向けての本市の状況でございますが、今御答弁では、今年度中に事業の棚卸しをしまして、来年度は庁内策定委員会をつくるという、こういう御答弁でございました。庁内ということですので、この策定委員会は、まずは関係職員で構成される委員会という、こういう理解でよろしいのか、まずお伺いいたします。

◎保健医療担当部長(横塚友子君)

30年度に設置する策定委員会につきましては、庁内の部署から委員を構成したいと考えております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

これは、大体いつぐらいにこの策定委員会はつくられる、こういった御予定になっておりますでしょうか。

◎保健医療担当部長(横塚友子君)

自殺対策計画については、策定の進め方等、今後、庁内で決定していく予定でございます。現時点では、計画策定委員会を平成30年度の早い時期に立ち上げ、計画検討に着手したいと考えております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

なるべく早い時期にということでしたので、ぜひよろしくお願いいたします。

現在、この自殺対策計画の策定を進めている自治体では、自殺対策推進協議会という、こういったものが設置をされておりまして、そういった関係者の意見を聞きながら策定している、こういうところが多いという、そういった状況も御存じかと思います。

例えば、現在、計画策定を進めております群馬県前橋市でございますが、平成29年、ことしの第1回自殺対策推進協議会が7月26日水曜日に開催されておるそうでございます。ここで提示された自殺対策推進計画の骨子案は、それ以前に庁内のワーキング会議ですとか庁内推進会議で作成されております。つまり、まず庁内の会議体でたたき台をつくって、それを推進協議会で検討するという、こういう形をとっております。

本市でも、庁内策定委員会、今そういうお答えがございましたが、それだけでなく、関係団体、さらには学識経験者、また市民を入れた形での協議体をつくったほうがいいのではないかということも思っております。自殺対策には、自治会を初め、民生委員の方、また地域のさまざまな団体の協力が必要であり、そういった方々の参加が必要になると思いますが、この点について、まず見解を伺います。

◎保健医療担当部長(横塚友子君)

自殺対策を進める上では、庁内関連部署はもちろん、関係者間での情報共有や連携は必要不可欠であると考えております。自殺対策計画を策定する中で、関係機関や地域団体を含めた協議体の設置は検討してまいりたいと考えております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

策定の段階で、そういったところにも聞きながらやっていただけるということですが、まずは庁内ということで今進めるという、こういった御答弁でございました。ほかのところでは、推進協議会という、そういった協議体をつくっているということを今申し上げましたけれども、ここはやり方は必ずしも一通りではないというふうに思いますので、いろいろな議論の形を持ちたいというふうに思っておりますが、その中で、まずは庁内検討でやるという、こういったこと。そうであるならば、この庁内策定の委員会というのは、この会議というのは公開される、こういった御予定でいらっしゃいますでしょうか。

◎保健医療担当部長(横塚友子君)

先ほど御答弁申し上げましたが、計画の策定についての詳細はこれから庁内で決定をしていく予定でございますので、今の段階では未定でございます。基本的には庁内の会議ですので公開という形、会議そのものの公開というのは今の時点では考えておりませんが、何らかの形で会議の内容については市民の皆さんにも公表できるような形は考えていきたいと思っております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

なかなか公開がもちろん難しい場合もあると思いますので、全てが全て、全部を公開してやれというようなことを私も申し上げるつもりはございませんが、その一つ一つの過程の中でやはり市民に公開する、またどういう議論があったのかということについては、ぜひこれを随時公開しながらやっていっていただきたいなというふうなことでお願いしたいと思います。

それとともに、この自殺対策計画は、来年度、30年度につくって終わりではありませんので、もちろんどの施策もそういうわけですが、この自殺対策についてもその後の検討、検討して、改善して、そして計画、実行という、このPDCA、これが求められます。これは、今年度、7月25日に閣議決定された自殺総合対策大綱の中にもこれは明記されているところであります。

これは何のためのPDCAかと申しますと、前回も申し上げましたけれども、自殺対策の効果を検証するためのPDCAということになります。これまでの自殺対策、これも前回申し上げましたが、大体、人口5万人以下の農村部ではこの効果が実証されていると。これを今後、日本中に展開していく。それ以外の地域での効果は検証されていないわけで、それの検証をして、あらゆる地域に、あらゆる世代に有効な自殺対策をつくっていくための、立川市のみならず、本当にこの日本の自殺をなくしていくということでは、大変大事な計画であり、改善となっていくわけでございます。

今回は庁内で計画を策定していく。今後の検証に当たっては、先ほど申し上げた地域関係団体とか有識者などの協議体での検証もまた必要になってくるのではないかと思いますので、検討することも申し上げたいと思います。

先ほど10月31日の座間市の事件について申し上げました。被害に遭ったのが10代後半から20代後半の9人で、共通するのはSNS。今回はツイッターという、こういうものになりますが、そこで「自殺したい」ですとか「死にたい」というような投稿をしたことが上げられます。

これも前回紹介したところですが、現在、我が国では、15歳から39歳という若者の世代の死因第1位が自殺という、先進国ではこれは突出している異常事態、緊急事態が起こっているという、こういう現実がございます。私が自殺対策を主張するのは、こういった現状を変えることが政治の使命だというふうに思うからです。

そこで、現在、本市で若者、若い世代に対して、どういったこの自殺対策についての施策を行っているのか、これについてお伺いいたします。

◎保健医療担当部長(横塚友子君)

若者に対する自殺対策については、教育委員会や子ども家庭部において、学校支援員や子ども家庭総合相談、チャイルドラインたちかわなど、若者が気軽に相談できる体制を整備しております。

また、ホームページで相談機関の周知を行っているほか、昨年度は図書館において自殺に関するテーマ本の展示や相談機関の周知啓発を行ったところでございます。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

関連するところでは、今思いつく、考えつくところで本当にいろいろやっていただいているという面もあろうかと思います。今回、そういった部分も含めて自殺対策を改めて検討していく中で、特に今回の座間のような事件、またこれまでも、いじめを苦にした、そういった自殺のニュースが連日報道されていることを思えば、若い世代に対する施策、これはさらに強化していくべきことなんだろうなというふうに考えておりますが、市では今後どのような施策を検討しているのか、これについてまたお示しください。

◎保健医療担当部長(横塚友子君)

現在の取り組みに加え、今後は、若者が集まる図書館などにも常時、相談機関の案内を置くことやツイッターで相談機関の案内をする等、周知啓発を行ってまいります。

また、ゲートキーパー研修を本年度より市の職員研修として開始いたしましたが、今後は若者に接する機会が多い関係団体を対象とした研修の実施も検討してまいります。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

この若い世代に対する施策、これは本当に急務の一つだというふうに思っておりますので、ぜひ今後もさまざま検討していただきながら、スピード感を持ってお願いしたいと思います。

これはちょっと少し話がそれますが、この議会でも、これまで相談窓口の一元化など窓口体制についてたびたび議論になってまいりました。全ての考えの大もとというのは、利用者側に立つかどうか、こういったことだと思います。今、図書館に置いていただくとか、またツイッターという、こういう話もありましたけれども、それを含めて、本当にこの対応というのは、利用者側に立てるかどうか、こういうことが一番重要になっていくのではないか。いわゆるサービス業でいえば、お客様の気持ちに立てるかどうか。この行政というのもサービス業の一つでありますので、そういうところでお客様の気持ちに立てるかどうか、本当に市役所に来る方の気持ち、またそういった市民の気持ちに立てるかどうかということが一番重要なことではないかというふうに思いますし、これは言いかえれば、こちらの都合を押しつけないこと、こういったことではないかなと思います。

先日、市民フォーラムの伊藤大輔議員が、投票所、これをふやすことについて質問がありました。それに対して効率化という答弁があったんですね。選挙管理委員会事務局長からは、選挙管理委員会の議論の方向性として、効率性ということが優先されるような、そういった内容の御答弁があったというふうに記憶しております。もちろんほとんどの施策は、先ほど木原議員と、また市長とのやりとりの中でもありました、限られた予算の中でこの事業をどうやって行うか、そういったこともあるわけで、もちろん、できること、できないことがあるということは、これは理解します。しかし、ほとんどが国費で行われる事業。先ほどの選挙のことはそうですけれども、このほとんどが国費で行われる事業でさえ、効率化という言葉が優先されて、市民の側に立った議論が薄くなっているのではないかという、そういったことがあるのかというような私も感触を少し受けてしまいました。そういうところでは、この効率化ということだけでなく、本当に市民に立った、こういった議論、また検討をお願いしたいと思います。

特に、自殺対策については、そういった視点がとてもこれは重要になってまいります。たびたびニュースになってしまいます過労自殺。これも、死を選ぶくらいならその仕事をやめればいいじゃないか、こういう意見もやはりよく聞かれるんですね。しかし、自殺を考えてしまうくらい追い込まれてしまった人は、思考力、判断力も大きく低下してしまうという、そういった指摘もあります。ですから、今の苦しい状況を終わらせるには死ねばいいんだという、そういったことを考えてしまうそうです。仮にそのときにSOSを出そうとしたとしても、そこから相談先を調べて電話をする、あるいは出向くというような、そういうことが進んでできるような人は、そもそも自殺には至らないんじゃないかと、こういったこともあります。

手段などを思いめぐらす気力もなくて、いつも手元にあるスマートフォンで、いつも使っているSNSに、それこそ「死にたい」と書き込んでしまう。しかし、先ほども申し上げたとおり、これは「生きたい」、「どうにかしてほしい」という言葉の裏返しです。ですから、自殺対策の窓口、自殺を防ぐ窓口というのはできる限り身近なツールである必要があると思います。その一端として今ツイッターということをおっしゃっていただきましたが、本当にそれも含めて、世代ごとにこれは違うわけですけれども、もちろん若い世代と、また御高齢の世代、それは全然違うわけですけれども、特に若い世代にとっては、スマートフォン、そしてSNSという、そういった媒体がとても一番身近なものだというふうに思います。

その実証実験で一つの結果を示したのが、長野県でのスマートフォンアプリ、LINEを使った相談事業です。その中間報告が示されましたので御紹介したいと思います。

スクリーンをごらんください。

LINE株式会社、LINEを運営するLINE株式会社ですね。これと長野県が、ことし8月にLINEを利用した子どものいじめ自殺対策に関する連携協定を結びました。LINEを使った相談事業です。9月10日から23日までの2週間、LINEに相談専用アカウントで県内の中高生の悩み相談を行いました。県内の中高生12万人に登録カードを配りまして、そのうちの3,817人、およそ3%強が登録したそうです。実施期間は2週間ですが、時間帯はそのうちの17時から21時の4時間。結果としては、相談対応できたのが547件。これは前年度1年間の電話相談件数が259件なので、わずか2週間で1年間の2倍以上という相談に対応できた、こういうことが報告をされました。

また、そのほかですけれども、これまでの悩み相談の代表的な窓口であるいのちの電話、ここは1971年から無料の電話相談を行ってまいりました。去年1年間の相談件数、これは東京いのちの電話という都内エリアを担当するセンターの件数ですけれども、これが相談件数約2万5,000件。相談者の年齢層を調べたところ、大体7割が30代から50代で、10代から20代というのは1割しかいなかったそうです。そのため、ことしの8月から9月にかけて、チャット、つまりインターネット上での文字の会話ですね。それでこれを初めて施行しました。これの詳細はちょっとわからないんですけれども、今ホームページ上では、たくさん相談をもらったという、こういったアナウンスがされております。

さらに、NPO法人の東京自殺防止センター、ここは年間1万1,000件の相談を受けているそうでございます。ここはツイッター、先ほど言っていただきましたツイッター社と連携して、自殺をしたいというような投稿をすると自殺防止センターの電話番号が表示される、こういう取り組みを行っているそうです。最近ではツイッターに加えてフェイスブックでも始めたという、こういった新聞報道もされました。

スクリーンを終わります。

今御紹介したようなスマートフォンあるいはパソコンを使った相談事業、やはり若い世代に一番親和性が強いのはスマートフォンだと思いますので、実際の対策をつくるに当たって、こうしたやり方をぜひ参考にしていただきたいと思います。今はツイッターがありましたけれども、やはりそれ以外の媒体のほうでもいろいろ検討していただきたいと思いますが、これについてもう一度、御見解を伺います。

◎保健医療担当部長(横塚友子君)

今御紹介いただきましたようなインターネットの活用が自殺のハイリスク者を相談支援につなげるシステムであるということは承知をしております。今後は、本市での導入につきましては、先進事例の取り組みを研究してまいりたいと考えております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

自殺総合対策大綱でも、この中でICTも活用した若者へのアウトリーチ策を強化するということを対策として示しているわけでございます。

先ほどのLINEも長野県の事業でございまして、また予算的にも、また効率的な面を考えたときに、本市1市でやるべきなのか、広域でやったほうがいいのかという、こういったことについても調査が必要だと思いますので、これについては、先ほども申し上げたように、若い世代がアプローチしやすい、今御答弁いただきましたけれども、手段を考えることが重要ですので、ここはそういった面から本当によくよく検討していただきたいと思います。これは要望いたします。

一方で、こうした受けとめる環境を整備したとしても、そもそもそういった悩みを打ち明けることにちゅうちょしてしまうという、こういったことがあります。つまり、悩みを受けとめる側、そして発信する側、双方の環境整備、これが必要になってまいります。

その打ち明けること、助けを求めることとして自殺総合対策大綱で示されたのが、児童生徒に対するSOSの出し方教育。これは前回も申し上げましたが、SOSの出し方教育です。子どもみずからが命や暮らしの危機に直面したときに、誰にどうやって助けを求めればいいのかということを具体的かつ実践的な方法を学ぶ。それと同時に、つらいときや苦しいときには助けを求めていいんだという、こういったことを学ぶ。これがSOSの出し方教育になります。これについては、前回、6月の議会では、
大人が子どもが出すSOSに早く気づいて相談につなげる、そういったことは重要でありますし、そのような取り組みを実践しているところ
--という御答弁がありました。

そこで伺いますが、具体的にこのSOSの出し方教育に関連して、今、市ではどのような取り組みをしているのでしょうか、お示しください。

◎教育部長(栗原寛君)

SOSの出し方教育においては、児童生徒がみずから悩みや心配事を相談したり、ストレスへの対処方法を身に付けたりすることが重要であると捉えております。

小中学校における保健の授業では、不安や悩み、ストレスへの対処方法について、その原因を考えたり、心と体は相互にかかわっていることを伝えたり、具体的な対処方法を指導したりしています。

また、スクールカウンセラーを交えて気になる児童生徒についての情報を共有し、いつでも誰でも児童生徒からの相談に乗ることができる学校の体制を整えるよう、生活指導主任会等において学校に指導しているところでございます。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

今、特に受けとめる側の体制についてしっかりやっていただいているという、そのような御答弁だと思いますし、また、発信する、また自分の状況がどういうふうになっているか、それをしっかり理解していくという、そういったところでも保健等で進めていると、そういった御答弁だったと思いますけれども、これも、一つは学習指導要領に沿ってやっているという部分もあるかと思いますし、また、先日も第七中学校で命の授業というのが行われまして、そうしたところでも、やはり命の大切さ、こういったこともやられているかと思います。

そのほか、これまでにも、例えば文部科学省のほうから、平成26年7月に「子供に伝えたい自殺予防」という学校における自殺予防教育導入の手引も示されているところでございます。

いろいろな取り組みをしていただいている。これまでもあったという、そういったことでありますけれども、その上で、今新たにこの自殺対策大綱の中でSOSの出し方教育ということが改めて示されている、そういったことについてはどのようにお考えでいらっしゃいますでしょうか。

◎教育部長(栗原寛君)

児童生徒の自殺ということについてはやはり防いでいかなければいけないというふうに考えております。その上で、やはり教師、担任が児童や生徒のいつもと違う状況であるということを早く気づくということ。それとともに、やはり児童からは、今、議員がおっしゃられたとおり、助けを出していいんだよと。それで、そんなことは隠すことではないということの意識をやはり持つ。いざというときには早くSOSを出すということ、そういったことが必要であり、学校内において教員と児童生徒がそういった関係を、信頼できる関係を結んだ中で未然防止につながるようなことが重要だというふうに考えております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

これもなかなか、やり始めてすぐに、そうですかという結果が出ることではないのかもしれませんけれども、今御答弁でおっしゃっていただいたように、本当にこの先生と生徒と児童とのまたそういう人間関係、これが大切だということもありました。そういったところでは本当に時間がかかることかもしれませんが、今そういったSOSの出し方教育ということが示されたことも受けて、また教育現場でも改めてそういった意識、また今後の自殺対策計画の中でもしっかりそういったところを強化していっていただきたいなというふうに思います。

実は、先日、全国の中学生、高校生の5人に1人が死にたいと思ったことが時々あるという調査結果が示された、こういった報道がされました。これは、久留米大学病院の小児科医師である永光信一郎准教授と厚生労働省が、去年10月から11月にかけて全国の中学生と高校生2万5,000人に対して行った調査で、こうした調査は初めて行われたそうです。

スクリーンをごらんください。

中学生、高校生2万人を対象にした思春期アンケート調査というもので、その結果の一つがこちらです。これは、「あなたは死にたいと思ったことがありますか」という、そういったアンケート項目です。青がそれに対して「いいえ」、オレンジが「時々ある」、ちょっと見づらいですが、グレーが「常に思う」、そして黄色が「過去に試みたことがある」ということになっております。数字はちょっと小さくてよく見えないと思いますので、ここでは色で大まかに見ていただければ結構です。

まず、今示しているのが、この中学校、中学生全体の結果がこちらです。「あなたは死にたいと思ったことがありますか」という問いに対して、「いいえ」が69.6%、「時々」が22.9%、「常に思う」が2.2%、「過去に試みた」というのは5.3%という、こういったことになっております。これは実はおおむね高校生も同じような結果ですので、この後、細かな数字は省きますが、傾向として注意しなければいけないと思うのが、次に示した男女別の数字であります。

これは、中学生の男子と女子、それぞれの結果です。左が男子、右が女子というふうになっています。ここで青の部分、「死にたいと思ったことがあるか」という問いかけに対して、「いいえ」と答えた生徒は、男子よりも女子のほうが少ない。つまり、女子のほうが死にたいと思ったことがある傾向が強い、こういった結果が示されております。

これは高校生全体の結果です。先ほど申し上げたように、ほぼ中学生と同じような結果を示しております。

これが同じく高校生の男女別ですけれども、やはり高校生も、「いいえ」と回答したのは男子よりも女子のほうが少ない、こういった傾向がここでもあります。

スクリーンを終わります。

こうした自殺を考えたことがあるかどうかというアンケートは、本市でこれまで行ったことというのはありますでしょうか。

◎教育部長(栗原寛君)

教育委員会としましては、自殺を考える前の段階で児童生徒の悩みや心配事を早期に把握し、早期対応することが重要であると捉えており、自殺に特化したアンケート調査は実施したことはございません。しかし、いじめ解消・暴力根絶旬間のいじめに関するアンケート、暴力に関するアンケート等、児童生徒の心理面も含め実態把握に取り組むとともに、スクールカウンセラーによる面接等で児童生徒の悩みや心配事等の早期把握に努めているところでございます。

また、アンケート等の中から上がってきた児童生徒の悩みや心配事について、切実かつ重大な事態については、学校にスクールソーシャルワーカー、指導主事、学校経営支援主事から成るチームを学校へ派遣し、適切な対応を行っているところでございます。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

この自殺に至る前の段階でアンケートをやっていただいている。そしてそれの兆候を発見して、そこでつないでいただいているという、こういったことについては本当に御努力ありがたいというふうに思っております。

ただ、その上でなんですけれども、この自殺を考えたことがあるかというような、こういったアンケート、これは一度行うべきではないかなというふうに考えております。なかなか自殺に特化するアンケートというのは、かなりセンシティブな部分もありますし、自殺という言葉がまだまだちょっとインパクトも強い。また、もしかしたら、何でそんなことを聞くんだというような、こういった声につながることもあるのかもしれませんけれども、やはりその上でこれは一度行うべきではないのかなというふうに私は思っております。

今、この本市の児童生徒がどういう状況にあるのか。先ほどその一歩手前の話もしていただきましたけれども、その上でどういう状況にあるのか。今後、この自殺対策計画を策定するに当たり、本市の現状としてプロファイルというのが国から示されるわけですけれども、これはこれまでの自殺発生の実情であって、自殺念慮、自殺を考えてしまう、思ってしまうという、こういった心理的な面の実情は示されることはないと思うんですね、このプロファイルの中では。

先ほど若い世代の自殺ということをずっと申し上げておりますけれども、若い世代ほどこの自殺の予兆があらわれづらいということ、これも以前申し上げました。10代前半の自殺では、遺書やメール、サイトなどの書き込みといった原因や動機を判断できるものを残さない比率が他の世代よりも高いということ。さらに、自殺未遂歴のない場合も多い。つまり、周囲が事前の予兆を感じないで自殺に至る傾向がこの年代には強いという、こういったことがある。これは前回御紹介させていただきました。その上で自殺に対して重要な視点が一つございます。

スクリーンをごらんください。

ちょっと見づらいですが、いろいろ書いてあります。自殺に至ってしまう人は、当然さまざまな悩みを抱えています。重要な視点というのは、自殺に至ってしまう人というのは、平均四つほどの悩みを抱えている。平均四つの悩みを抱えているという、こういったことが言われております。つまり、一つの悩みだけで自殺に至るのではないという、こういったことです。

これは、見方を変えれば、自殺に至ってしまう可能性がある人の悩み、相談を受けとめる機会が4回ある。これもありますし、これもありますし、これもありますし、これもあるという、こういった状況がある。これは限られた世代ということではなくて、本当にこの自殺のいろいろな研究の結果、平均四つぐらい持ちながら、結果、その悩みが解決できずに自殺に至ってしまうという、こういったこと、このことをまず認識していただければなというふうに思っております。

スクリーンを終わります。

なぜ児童生徒に対する自殺に対してアンケートを求めるのかと申しますと、これは、今、生徒に対してというふうな話をしていますけれども、これは教育だけでなくて、本市の福祉もそうなんですけれども、一つ一つの事業というのは本当によくやっているなというふうに私は思っております。私たちもさまざまな見識を深めるために、先進的であると思われる事業ですとか有効的であると思われる施策のために視察に行くわけですね。しかし、視察に行った先で、行った結果、これなら立川市のほうがよくやっているよと思うケースも実は少なくないんです。ですから、本市の施策というのは、一つ一つは本当によくやっていると思います。ですが、では、なぜこの10年、前回も申し上げました、この10年間で交通事故は確実に減ってきました。でも、この10年で自殺は減っておりません。平行線でずっとおります。では、なぜこの10年、自殺が減らないのか。一つ一つの施策は本当によくやっている。なのに、では何でこれが減らないのか。

先ほどから申し上げているとおり、この自殺に至ってしまう人の悩みを受けとめるチャンスというのは複数回あります。四つと言いました。複数回あります。そこで受けとめ切れなかったために自殺に至ってしまうという、こういったことがございます。それは、本当に一つ一つは施策をよくやっていると思うけれども、どこかでその施策として受けとめられていないところがあるのではないか、あるいは施策自体にもしかしたら不備があるのではないか、それとも施策同士がしっかり連携できていないことでセーフティネットに穴があいているのか、それを検証していくのがこの自殺対策につながっていく、こういったことだと思いますし、それは教育現場でも同じだと思っております。

SOSの出し方も含めて、今いろいろなことを本当にやっていただいている、こういう御答弁もありました。道徳の授業でも本当にいろいろなことを活発にやっていただいておりまして、先生方が本当に工夫をしながらやっていただいている、そういったことも見ております。ただ、本当に頑張っているのはよくわかっております。その上で、だからこそ、それが有効に機能しているのかどうか、これがやはり大切だと思います。

先ほど若い世代というのは自殺の兆候を示さないことが少なくないという、こういったことを申し上げました。ですから、もし受けとめる側に、このセーフティネットに穴があるとすれば、先ほどの4回のサインを示さないで、実は若い世代というのは自殺に至ってしまう可能性があります。もしアンケートを実施したとして、アンケートの結果、死にたいと思うような気持ちを持つ子どもたちが、例えば、先ほど紹介した全国の調査、これよりも本市のほうが多いということがもしかしたらあるかもしれませんし、そうでなかったとしても、自殺に対してどういうふうに思っているのか、そういった現状をやはり把握する必要があるんだろうなというふうに思います。その中から現状を見直していく、そういったことも必要なんだろうなと思います。

そういった考えから、このアンケート、児童生徒に対するこの自殺に対するアンケートというのはやはり検討していただきたい。これを要望したいと思います。

今、ゲートキーパーの研修については、また庁内でも進めていただいているということもございました。これについては、さらに受けとめる側、先ほどはSOSを出す側ですけれども、これは受けとめる側、これについてもやはりこのゲートキーパー研修を全庁的に行うこと、これも引き続き要望したいと思います。

そういったところで、先ほど来、そういったさまざまな施策の連携ということを申し上げてまいりました。自殺対策は、行政と民間、先ほど申し上げました行政と民間で総体的に行っていかなくちゃいけない、こういったものでございます。そのために、まず庁内の連携、事業としてもそうですけれども、まず意識の部分として、この自殺対策に関係ない部署はないんだということを共通認識できるかどうかが大変重要になってまいります。

この自殺対策で先進的な取り組みをしております荒川区、ここでは年3回ほど、自殺予防事業実務担当者連絡会というものを開催しているそうです。これは主に、ずっと自殺対策はやっている中で、このケース検討会が主な目的だそうですけれども、ここでは、議会事務局と選挙管理委員会を除く、各部各課の係長級が一堂に集まって行われているそうです。もともと荒川区というのは、区長が主導して全庁的な取り組みとしてスタートしておりますけれども、その荒川区でさえ、実はこの実務担当者連絡会の当初は、なぜこの会議に出るのか、自分の部署とどう関係があるのかという声も少なくなかったと、こういうことを伺いました。

本日も、この自殺対策ということですと、一義的な担当として福祉部局が御答弁いただいておりますけれども、今後、こういった会議体、また庁内の検討もそうですけれども、していくときに、恐らく福祉部局は声かけをする立場になるだろうというふうに思います。ただ、そうなると、ここはやはり自分の部署とどう関係があるのかとか、さらには、何でそこから声をかけられなくちゃいけないんだという、こういった声も、気持ちも起こるかもしれません。ですが、ここはやはりそういった全庁的な取り組みが必要で、そうであるならば、やはりここはトップ主導がどうしても求められます。

市長が先導してこの自殺対策に取り組んでいただくこと、そのためにも、まず、前回申し上げた自殺対策のトップセミナー、これに市長みずから参加していただき、リーダーシップを示していただきたいと思いますが、この質問の最後に市長の見解を伺います。

◎市長(清水庄平君)

トップセミナーへの参加につきましては、開催案内等が届いた時点で、スケジュール等を勘案しながら判断してまいりたいというふうに思っています。

◆6番(大沢純一君)

そのスケジュールを勘案するときに、ぜひ優先度を高めていただいて、ここは参加をお願いしたいと思っております。

この自殺対策というのは、市政における最重要の課題の一つだというふうに私は思っております。何よりも命を守る、こういったことが、私たち、行政、そして政治の役割でございますから、大きな重要な課題の一つとして、今後も折に触れてこの質問をしていきたいと思っております。

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