広域連携サミットに参加して

今日の広域連携サミットで国立市長から、今後の9市広域連携について、「9市で100万(人)都市と考えるべき」との意見が出され、他の市長からも同様の見解が示されました。

話しの中で国立市長は、国立市からの転出を分析すると、多くはこの9市のなかでの移動であること。そうであるならば、人口の取り合いをするのではなく、広域での人口対策を考えるべきではないか、ということを述べていました。

これは一見うなづける話しのようですが、私はこれにはすぐに賛成できません。

これはあくまでマクロ、全体的な話だからです。

私は先日も立川市議会で主張したのですが、人口減少で困ることの一つが、地域コミュニティの維持が難しくなることです。行政もその活動に大きく頼っている自治会、町内会の加入者が減っていることは立川市でも長い間の課題です。ただでさえ減っているなかで人口が減っていけば、さらに加入者を増やすのは難しくなっていきます。

ですから、人口を維持すること、維持できなくても減少をゆるやかにすることはやはり必要であり、そのためにーーということを議会で主張しました。

でもこの主張さえも、じつはやはり建前論なんですね。自分で言ってしまいますが。

少子化対策が功を奏して、いますぐ出生率があがっても、それが社会に還元される・・・という言い方はあまり良くないかもしれませんが、生産年齢人口になるには、最低でも15年はかかるわけです。

ですから、現実には20年、30年単位で人口問題は考えなくてはならない。

そのときにコミュニティ維持ということで人口減少を考えたら、やはり人口の取り合いか、あるいは外国から人を呼ぶしかない。移民ということになるでしょうが、私の個人的な感覚として、今よりも急激に外国人が増えることを、まだ日本社会は受け容れられないのでは、と思っています。ですから、それを選択肢にしないとすれば、人口を取り合うしかないんです。

取り合うということは、一方が増えれば他方は減る。コミュニティを維持できる地域ができることで、維持できない地域も必ずできてしまうということです。

コミュニティ、つまり地域のつながりがいざというときの最大のセーフティネットであるということは、あの3・11以降、私たちはあらためて強く認識しました。

一方で、行政の活動を補完するということでのコミュニティ活動は、存続が難しいという現実。

私は、繋がることとコミュニティ活動は、分けて考えることが必要なのではないかと感じています。

これについては、まだ何の回答も持ち合わせていませんし、先進事例も知りません。もちろん現在の活動を否定するわけでもありません。

しかし、SNSの発達で私たちも一つの繋がる術を知りました。また、IoTの進歩に期待できることもあるかもしれません。

この辺りのアンテナをしっかり張っていきたいと思います。

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