平成26年第3回定例会(2014年9月4日) 議事録より
◆6番(大沢純一君)
次に、コミュニティバス、くるりんバスの再編についてお尋ねします。
このコミュニティバスの役割、これも定住にとって大変大きいものであると思っております。移動手段が整っているかどうか、これは住む場所を決める上でとても大きな要素でありますし、また、コミュニティバスの目的の一つにありますように、特に御高齢になられて自動車を運転できなくなったという方、そういう方にとっても、また引きこもらない、こういうことにとっても、精神的、肉体的ともに健康の上で重要です。そういったことから、このコミュニティバスに対する要望、「自分たちの住んでいる地域にくるりんバスを通してほしい」というお声は本当に各地からいただきます。
一方で、こうしたコミュニティバスは、路線バスを通すことが採算的に難しい、つまり簡単に言うともうからない地域、ルートを通るということが前提ですから、営業的に黒字になることはないわけです。ですから、ルートをふやせばふやすほど、基本的には赤字が増大するということになりますので、そういった市内各地からの住民の要望と財政の最大公約数をどう形づけるか。これまで市内各所で地域別懇談会を開いてこられて、さらに今、地域公共交通会議の中で検討が進んでいることと思いますが、その懇談会と地域公共交通会議での運賃と運行ルートの検討状況、これをお伺いいたします。
◎都市整備部長(下澤文明君)
くるりんバスのルート再編についてであります。
まず、地域別懇談会でのやりとりということでありますが、ルートにつきましては、鉄道駅へのアクセスのほか、東西方向への移動、モノレールや路線バスとの接続、運賃につきましては、ワンコイン100円とする一方、利便性が高ければ値上げも可とするような意見、また、運行本数につきましては、わかりやすいダイヤ設定といった意見がございました。
また、地域公共交通会議の中では、第2回目で、交通不便地域とくるりんバスの運行コンセプト及びくるりんバスの見直しの方向性について、御議論をいただいたところであります。次回3回目では、2回目での御意見を踏まえまして、具体的な運行ルートと運賃などについて御提案をし、御議論いただきたいと、そのように考えているところであります。
以上です。
◆6番(大沢純一君)
くるりんバス、検討状況をお答えいただきました。
ここで、くるりんバスのバス停について、ハブ機能を持つバス停の設置提案をさせていただきたいと思います。
現在のくるりんバスのルート、ほとんどのルートがJR立川駅に向かっているわけで、もちろんこれは、「JR立川駅に行きたい」というたくさんの要望からつくられたものであると思いますが、これが路線バスとのルートの重複と、ルートが長くなってしまうという問題の大きな要因なわけです。
先ほども申しましたが、コミュニティバスの役割は、路線バスの採算が合わないルートを補完するということです。そうした中で、今、私にもたくさんお声をいただいている、例えば砂川の地域もそうですけれども、「くるりんバスのルートをふやしてほしい」という要望。しかし、通行ルートをふやして、それをまた、例えばJR立川駅につなげるというのは、予算が潤沢にあれば別ですが、現実的には大変厳しいのではないか。結果的に、こうしたバス交通不便問題を解消するためには、このコミュニティバスをいかに路線バスのルートや鉄道路線に接続させるか、こういう角度からルートを設定していくことが最も機能的であると考えます。
この目的から、ハブ機能を持つバス停の設置、このハブバス停にくるりんバスのルートを集めて、それと路線バスのルートをつないでいくわけです。このために新たな施設を一からなどということも、やはり現実的ではありませんから、既存の施設を使ってできないか。例えば市役所にその機能を持たせるとか、例えばみのーれなどはどうか。また、これから整備が行われる武蔵砂川駅前ロータリーや、少し西側にはなりますが、整備が進んだ西武立川駅南口ロータリーなど、そういった場所をハブバス停とする。もちろん、そうした場合は、例えば最終的にJR立川駅に行きたい、こういった場合には乗りかえてもらう、こういうことになるわけでけれども、これは多少設備投資をしてもらって、待ち時間にも価値が生み出せるような、そういった待合場所、これが必要になってくると思いますが、こうしたことを場合によっては隣接市のコミュニティバス、路線バスも乗り入れてもらい、また鉄道事業者とも話し合いながら、広域的に考えてもいいと思います。
そうしたハブバス停、これはもちろん市内に一つだけとは限りませんけれども、それとそこに至る短いバスルートを多く設定していく、こういうことが考えられると思いますが、この提案について見解をお伺いします。
◎都市整備部長(下澤文明君)
バスの乗り継ぎ拠点、ハブ化についてであります。
ハブバス停の設置につきましては、近年、地方都市などでも、連結バスの導入とともに整備が進められている状況のようであります。例えば埼玉県ときがわ町では、今まで長距離路線で運行しておりました路線をハブバスセンターに集結させて、そこから折り返しの短距離路線に変更し、乗りかえることによりまして、他方向、JR1駅、私鉄3駅に行くことができるようにしたということで、輸送力を増強した事例が新聞などでも紹介されておりました。
今回の本市の再編に当たりましても、立川駅に直接向かうルートだけでなく、他の鉄道駅やモノレール駅での乗り継ぎ、ハブ化という視点は大事な要素として認識しております。加えて、御指摘のありましたバスとの乗りかえといった要素も含めて検討を進めてまいりたいと、そのように考えております。
以上です。
◆6番(大沢純一君)
くるりんバス、これのハブバス停化ですが、コミュニティバスを初めとした公共交通の問題は、これからの社会にとって最重要課題の一つだと認識しております。冒頭申し上げました、立川市にいかに住んでもらうか、公共交通の整備は、その大きな動機づけになると思います。どうか交通不便地域をなくすという理念を持って、今後の検討をお願いしたいと思います。