(千葉・松戸市)保護者の通勤時 幼稚園児を駅前預かり

2018(平成30)年8月29日(水) 公明新聞7面

「子育てしやすいまちづくり」を最重要施設の一つに掲げる千葉県松戸市は、3年連続(4月1日時点)で待機児童ゼロを達成するなど、多彩な取り組みが功を奏している。働きながら子育てする市民を応援するため、今年4月には幼稚園児を受け入れる「新松田駅前送迎保育ステーション」をオープンさせ、保護者から喜ばれている。市議会公明党(城所正美幹事長)の9人と党松戸総支部の篠田哲弥副青年部長(いずれも市議選予定候補)が同ステーションを視察した。

送迎保育ステーション好評

江戸川を挟んで東京都と隣接する松戸市は、都心まで20キロ圏に位置し、30分程度で電車通勤できる。共働き世帯が多く、公明党の推進もあり、市は保育の受け皿の確保ときめ細かい支援に力を入れてきた。

「新松田駅前送迎保育ステーション」の保育サービスは、月~土曜日まで、幼稚園に通っている時間を除く7~19時まで実施。朝は保護者が通勤前に園児を同ステーションに送り届けてから幼稚園バスが迎えに来るまで、夕方は幼稚園バスが園児を同ステーションに送り届け、保護者が迎えに来るまでの時間帯となる。

受け入れの対象は、今のところ市内にある大勝院幼稚園と、みやおか幼稚園に通園する市内在住の3歳児から就学前までの園児。保護者の就労時間が月56時間以上で、保育が必要なことを条件としている。料金は毎月1000円。保育士やチャイルドマインダー(保育サービスの専門家)が2人以上常駐し、子どもたちを預かる。

同ステーションによれば、現在は大勝院幼稚園に通園する園児3人が利用。保護者の一人は「ベビーシッターなどをやりくりして、幼稚園に通わせていたため、大変に助かった」と喜んでいた。

また、同ステーションができた地域は、就学前の子どもを持つ保護者の共働き率が50%に上り、保育ニーズが高いのが特徴。市の担当課は「幼稚園の送迎保育が始まったことを周知するとともに、送迎できる幼稚園を拡充し、利便性を高めていきたい」と話している。

多彩な施策で3年連続待機児童ゼロ達成も

松戸市は昨年6月、市内の全23駅に駅ナカ(駅構内施設)もしくは駅チカ(駅から徒歩5分圏内)小規模保育施設の整備を完了し県内最多の60ヶ所を超えるまでに拡充。保護者の相談に応じて、希望する保育所とのマッチングを行う「利用支援コンシェルジュ」や、保育園児向けの「送迎保育ステーション」などのサービスを展開してきた。各種事業を推進する中で、3年連続待機児童ゼロを達成。昨年12月には、日本経済新聞社と日経DUALの共同調査による「共働き子育てしやすい街ランキング2017」の全国編(東京を除く)で1位に輝いた。

待機児童の解消に向けては市議会公明党が2014年から代表質問などで小規模保育所の整備をはじめ多様な生活スタイルに対応した保育サービスの必要性を訴えていた。また、15年12月の一般質問で「親戚などの援助がない保護者にとって送迎支援は重要だ」と訴え、幼稚園に通う園児が利用できる送迎保育ステーションの整備を求めていた。

城所幹事長は「今後も子育て支援の充実にきめ細かく取り組んでいく」と語っていた。

公明新聞 2018/08/29

「日米地位協定の課題」公明党が申し入れた提言とその背景

2018(平成30)年8月28日(火) 公明新聞3面

米軍基地への日本の立ち入り権必要

沖縄県では米軍機の事故が続き、警察が事故現場に入れないなど、改めて日米地位協定のあり方を問う声が上がっている。公明党は3月、遠山清彦衆院議員を座長とする日米地位協定検討ワーキングチーム(WT)を設置して調査・研究を進め、米軍基地への「立ち入り権」明記などの提言をまとめ、8月3日に政府に申し入れた。WTでの議論を通じ、日米地位協定の課題を解説する。

依然続く事件・事故 運用改善では限界も

軍隊が外国に駐留(ちゅうりゅう)する場合、軍隊の派遣国と駐留を受け入れる国との間でさまざまな取り決めが行われる。米軍の日本駐留に関する取り決めが日米地位協定である。

1960年に発行した日米地位協定は、在日米軍による施設・区域(いわゆる米軍基地)の使用を認めた日米安全保障条約第6条を受けて結ばれた条約であり、米軍基地の使用のあり方や日本における米軍の地位を定めている。

この中で、公務執行中の米兵の犯罪は、米側に第1次裁判権があることや、米軍基地の運営などに必要な管理権が米軍に認められている。

これに対し、「日本に不利な協定」との批判も根強い。

特に、米軍人や軍属(米軍に雇用されている軍人以外の米国人)による犯罪や軍用機の事故が繰り返される沖縄県では、犯罪捜査や事故調査で日本側が主体的に行動するには日米地位協定の改定が必要との声が多い。

しかし、改定は実現せず、運用改善が進められた。

例えば、日本が第1次裁判権を持つ犯罪でも容疑者である米兵の身柄が米側にある場合、日本への身柄引き渡しは起訴(きそ)後と定めてあるが、殺人や強制性交等罪(旧・強姦罪)など重大犯罪では、起訴前の身柄引き渡しについて好意的考慮(こうりょ)を払うことが23年前に決まった。これまで起訴前の身柄引き渡しは5件実現したものの、米軍頼みであり、限界があるとの意見もある。

改定求める沖縄 海外調査し問題提起

日米地位協定に関する課題と日常的に向き合っているのが、全国の米軍専用施設面積の約70.6%が集中し、米軍人による事件や米軍機の事故が続く沖縄県である。沖縄県は、これまでも日米地位協定の改定を訴えてきたが、今年、米国と地位協定を結ぶドイツとイタリアで現地調査を実施し、改定について問題提起をした。

公明党のWTは6月、沖縄県から調査結果を聞いた。

その中で、ドイツでは地位協定改定が、イタリアでは新協定の締結が実現した事実が報告された。それらが実現した背景として同県は「両国とも大事故の発生で世論が高まった」と述べ、日本でも国民的な関心が重要と訴えた。同県はまた、両国とも米軍基地への立ち入りが可能なことを示し「日本は米軍に排他的(はいたてき)管理権を認め、立ち入りが自由にできない」と指摘し、「一番の問題だ」と訴えた。

WTはこのほかに外務省や国会図書館の専門家、また、党沖縄県本部を始め、米軍基地のある自治体の議員からも情報を得て、日米地位協定改定への課題をまとめた。

公明党が申し入れ

WTの検討を踏まえ、公明党は、日米地位協定改定への5項目の提言をまとめ、政府に検討を申し入れた。

【起訴前の身柄引き渡し】
運用改善で実施されている起訴前の身柄引き渡しに関する「好意的考慮」を、地位協定あるいは補足(ほそく)協定などで明記すること。

【基地への立ち入り権】
地位協定に明記のない日本政府・自治体の立ち入り権を適切な手続きの下で原則認め、特に、犯罪捜査・環境調査の場合はスムーズに認められるようにすること。

【訓練演習への関与】
ドイツ、イタリアでは米軍の訓練演習には受け入れ国の許可・承認が必要だが、日本には規制する権限もなく、実施日時・場所が通報されることも少ない。「騒音軽減委員会」を設置し、訓練演習に住民の意見を反映させること。

【事故時の対応】
米軍の事故現場に警察・自治体が立ち入れるようにすること。

【日米合同委員会】
合意内容を原則公開とすること。

あるべき協定の姿めざす 党WT座長 遠山清彦衆院議員

公明党はこれまでも日米地位協定の改定や、沖縄の基地負担軽減などを日米両政府に改善を求めてきた。

その過程で、運用改善だけでなく、日米地位協定の下で初となる補足協定も実現した。米軍基地内外での環境対策を進める2015年締結(ていけつ)の「環境補足協定」と、軍属の範囲を定めた17年締結の「軍属に関する補足協定」だ。

しかし、依然として米軍人による事件や米軍機の事故が続く状況を踏まえ、再度、あるべき日米地位協定の姿を議論し、具体的な改定項目をまとめたのが今回の政府への申し入れである。米軍基地への立ち入り権の明記など実現へ努力したい。

公明新聞 2018/08/28

(埼玉・さいたま市)自治体に広がるAI(人工知能)活用

2018(平成30)年8月17日(金) 3面

行政サービス向上めざす

高齢者人口がピークを迎える2040年ごろの行政のあり方を検討してきた総務省の研究会は先月、報告書を公表。労働力の大幅な減少をAI(人工知能)などの先端技術で補い、役所の昨日を維持する「スマート自治体」への転換の必要性を指摘した。AI活用で先行する自治体の動きを追った。

保育所の入所選考 さいたま市で実験

「30人で50時間」の作業 数秒で終了

富士通研究所と九州大学などが昨年、さいたま市の協力を得て実施した保育所の入所選考におけるAI活用の実験で、毎年約30人が50時間かけて行っている保育施設の割り振りを決める作業がわずか数秒で終了し、注目を集めている。

さいたま市の入所選考は、保護者の状況などを点数化する一般的な手法に加え、2人以上の子どもを同時に申し込む際の希望も考慮して施設を割り振るため、特に複雑で手間のかかる作業になっている。

今回の実験では、2017年4月入所を申請した約8000人分のデータを使用。93%が手作業の結果と一致した。これに対し、さいたま市は「人手による選考と同等であり、完璧に近い」とコメント。職員の負担が大幅に軽減される上、申し込んだ人に早く結果を通知できる、と高い期待を寄せている。

一方で、市保育課はシステムの導入に慎重だ。仲(なか)陽平主事はAIを活用するメリットを認めつつも、「落選者をケアする際、『惜しかった』などの感覚的な話は職員が直接選考に携わっていないと分からない。結果だけでなく、局面ごとにAIがどう判断したのか見えるようにする必要がある」と課題をしてきしている。

(茨城・水戸市)交通不便地域でタクシー活用

2017(平成29)年3月25日(土) 7面

全国初 国、市、事業者が実証実験

公共交通機関が利用しにくい地域で移動手段を確保するため、茨城県水戸市の国田地区(上国井町、下国井町、田谷町)で現在、昼間の時間帯にタクシーを活用した実証実験が行われている。国と市、タクシー事業者と連携した全国初の実験で、地域のニーズに合わせた交通網の構築に向けた取り組みとして注目されている。推進してきた公明党の黒木勇市議はこのほど、同地区で関係者から状況を聞いた。

昼間の時間帯 1回1000円
病院などの指定目的地へ

国田地区は、市北部に位置し、人口約2500人で65歳以上の高齢化率が35.7%。地域と中心市街地を結ぶ路線バスが昼間の時間帯に全く運行されたいないため、同地区が実証実験の地域に選ばれた。実証実験は、タクシーの稼働率が比較的低い午前10時から午後4時までの6時間、市が事業者からタクシー2台を借り上げて実施。

対象は同地区の住民で、自宅から水戸市内や同地区に隣接する那珂市内の全病院のほか、市役所三の丸臨時庁舎の指定目的地の行き帰りに利用でき、料金は1回片道1000円。路線バスや鉄道との併用を促すため、茨城交通バスの茨大前営業所やJR水郡線の上菅谷駅までの利用は、1回片道500円。

同地区内の国田市民センターから比較的近い水戸済生会総合病院まで利用した場合でも、通常料金だと片道約2500円かかる。運行業務を担っている観光第一交通株式会社の篠原英夫取締役は、「タクシーの便利さや料金面での使いやすさを感じた人がリピーターになっている」と話す。

新しい移動手段のモデルに

市によると、1日の利用実績は、2月で1台当たり1.3回程度。利用者には、移動の車中で時間帯や料金などサービスに関するアンケートに協力してもらっているという。利便性の周知を進めるには一定期間が必要であることから、市は実証実験の期間を最長で4カ月間延長する方針を示している。

市交通政策課の須藤文彦課長は、「既存の交通機関を活用した新しい公共交通網のモデルを構築するためにも、実験を成功させて割引制度の導入実現につなげたい」と語っていた。

公明が提案し推進

同市は、タクシーなどの交通事業者と協働した持続可能な地域公共交通の整備をめざし、16年3月に「水戸市公共交通基本計画」を策定。一方、国土交通省は同年4月に策定した「タクシー革新プラン2016」で、稼働率が低い時間帯での割引運賃導入などの方針を示していた。こうしたことから国交省と市、タクシー事業者が連携して実証実験を行うことになった。

茨城県ハイヤー・タクシー協会の出野清秀副会長は、「あまり利用されない時間帯に住民の”足”として使ってもらうのは有意義なので、使命感をもって取り組みたい」と話していた。

黒木市議は、10年12月の定例会で「タクシー事業者のシステム連絡網を使うことによって、設備投資せずに住民サービスを充実させることができる」として、タクシーを活用した移動手段の確保を提案。今月15日の定例会一般質問では、市から現在実施中の実証実験を延長する方針を引き出していた。

 

 

2017年3月25日

(愛知・名古屋市)大災害に備え電子地図導入へ

2017(平成29)年3月8日(水)付 7面

南海トラフ巨大地震などに備え、名古屋市は昨年11月から、中部大学と協定を結び、被災状況などを1枚の電子地図上にまとめて表示できる「地理情報システム」(GIS)の導入に向けた研究・開発を進めている。GISは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が運用する陸域観測技術衛星「だいち2号」の衛星画像を活用するのが最大の特徴。人工衛星画像の活用による防災対策を推進した公明党の田辺雄一市議はこのほど、新妻秀規参院議員と共に市防災危機管理局危機対策室を訪ね、担当者から話を聞いた。

人工衛星画像など活用 中部大学と協定 被災状況を視覚的に把握

今回の協定は、中部大学が名古屋市の要望を基に新しい防災情報システムづくりをめざす一方、同市は大災害の際に素早く被害情報を入手して避難勧告の判断に活用することを目的としている。

GISを導入すれば、災害時に情報を一元管理し、リアルタイムかつ視覚的に把握することで、迅速な初期対応や市民への情報発信が可能になる。具体的には災害時に、市役所内の災害対策本部で、昼夜を問わず土砂崩れの跡などが確認できる衛星画像、ドローン(小型無人機)による空撮映像、市民からの通報などの情報を集約し、各地の被災状況を地図画面上に反映させる。これにより、市内のどこで、どのような状況が発生しているのかを視覚的に把握して、被害の大きい場所へ人や物資を優先して効果的に配分できる。

危機管理対策室の半田修広室長は「現状、市職員が災害時における人的・建物被害などの現地確認を行うため、各地で発生する被害情報の収集・共有に時間を要する。このシステムがあれば災害対策本部が積極的に情報を入手し素早い初動に移ることができる」と説明。その上で「市、大学が協働してGISを活用した災害対策へのシステム開発に取り組んでいるのは全国で初めて」と述べ、「2017年度中に、本格的にGIS導入の計画作りを進めていく」と意欲を示した。

新妻氏は「GISは、災害時に人命と財産を守る『新しいインフラ』とも呼ぶべきものだ。国民の安全・安心のためにも、支援を政府に求めていきたい」と述べた。田辺市議は「市のシステム開発を応援するとともに、国に対して新しいインフラ整備への支援を要望していきたい」と語った。

公明、研究を後押し

田辺市議は、新妻氏が15年5月の参院決算委員会において、災害時に情報収集衛星で撮影した画像を活用することについて質問したことを受け、名古屋市での有効な活用方法について研究。その上で党市議団の政審会長として昨年9月に提出した17年度予算要望書に、「だいち2号」の衛星画像などを、災害状況の把握や被害想定の策定などに活用する提言を盛り込み、市側に要請した。

これに先立ち新妻氏も15年11月、JAXAの職員を招き、市職員らが人工衛星を活用した防災対策について学ぶ機会を設けるなど、今回の協定を後押ししてきた。

2017年3月8日

(長野県)自殺対策強化月間(3月)2000人調査を基に提言

2017(平成29)年3月7日付 7面

SOSの出し方教育の開発、SNS活用した啓発を要望

3月は自殺者が最も多い月で「自殺対策強化月間」に定められている。公明党長野県本部青年局の中川宏昌局長(県議)らはこのほど、県庁で阿部守一(しゅいち)知事に会い、若者の自殺対策について提言書を手渡した。同県本部の青年党員や支持者が同世代の友人・知人などにアンケートを実施。その結果を分析し自殺予防策を考え、「SOSの出し方教育」のブログラム開発、LINE(ライン)などのSNSを活用した啓発活動の2点を要望した。

厚生労働省の2016年度版自殺対策白書によると日本では14年、15歳から39歳の年代で死因の第1位が自殺だった。同白書には「15~34歳の若い世代で死因の第1位が自殺となっているのは、先進国では日本のみであり、その死亡率も他の国に比べて高い」とある。

同青年局は、この状況を重く受け止め、何か動きを起こそうと昨年5月、自殺対策の第一人者である清水康之氏(NPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」代表)を講師に集会を開催。自殺の実態や対策の現状、自殺予防への地域や一人一人ができることなどを学んだ。これらを踏まえ、若者の自殺を防ぐ対策を提言しようとアンケートを実施した。

調査は昨年11~12月に対面方式で実施。県内の10代後半から40代までの2038人から回答を得た。全13問で、選択肢の中から答えを選んでもらう方式。自殺したいと考えたことの有無、そう考えたときの年齢・要因、予防のため重要と思う対策などを聞いた。

知事「しっかり取り組む」

調査結果によると、4人に1人が「本気で自殺したいと考えたことがある」と回答。その時期を「10代後半」と答えた人が27%に上った。また、「教育現場で重要と思う対策は何か」との問いに対し、辛いときに一人で悩まず支援機関や大人に相談することを教える「SOSの出し方教育」を選んだ人が一番多かった(29%)。

このことから提言では、同教育を学校で行うためのプログラムの開発と全国への発信を求めた。さらに、若者に向けた啓発活動としてLINE(ライン)、ツイッター、フェイスブックなどのSNSの活用も訴えた。具体的には、自殺要望につながるパンフレットや動画、支援機関の情報などをSNSで発信することを提案している。

要望を聞いた阿部知事は「若い人が自殺について真剣に考え、あるいは自殺してしまうことは、絶対なくしていかねばならない。一つでも二つでも実効性のある取り組みをしていくことが大事だ。要望の2点はしっかり取り組む」と約束。「SNSの活用については、ぜひ公明党青年局の皆さんに具体的に掘り下げてほしい。『こんなやり方がある』『若者はこういう部分に関心がある』と教えていただければ実現していきたい」と述べた。

中川局長は「提言の後、公明議員が県・市議会で取り上げ、前向きな答弁が出ている。今後、県内各地で自殺予防対策が進むよう全力で取り組む」と話した。

平木大作党青年局長(参院議員)は提言について、「悩んだときに相談する相手を持ち、素直に助けを求めることの重要性が浮き彫りになった。予防策について若者に聞けたことも画期的であり、SNSの活用など、若者の生活様式に根差した対策を提言している。引き続き現場の声を聞き、自殺要望策の具体化に取り組みたい」と語った。

2017年3月7日

災害ボランティア議連が研修会

2017(平成29)年2月22日(水)付 7面

伊豆大島からの報告 佐藤勝人(かつと) 東京・大島町議

「全国災害ボランティア議員連盟」主催の研修会が、伊豆大島(東京都大島町)で今月1日から3日間にわたって開催されました。研修会には、北は青森県、南は鹿児島県から49人の議員が参加。私は、研修プログラムの策定や当日の運営などに携わりました。

大島町では、2013年10月16日、大規模な土石流災害が発生。36人が死亡、3人が行方不明のままです。

今回の研修では、大雨による土砂災害をどう未然に防ぐか、災害ボランティアセンターに必要な資源は何かなどのテーマについて研修。現場視察では、土砂やがれきが大量に流れ込んだ弘法浜や元町漁港の現況について、私が概要を説明したほか、土砂災害を防ぐ具体的な工事についても学びました。

研修会に向けて、被災した町営プールの建て直し、道路の開通など復旧の取り組みや、災害を繰り返さないための砂防事業について全国の議員に知ってもらおうと、何度も打ち合わせを重ねて当日を迎えました。今回の研修を契機に各地の防災事業が進むことを願っています。

私は土砂災害発生当日から現在に至るまでの3年4カ月、現場へ出向き、その様子を写真に収めてきました。その数は7000枚以上になります。これらの写真は、土砂災害の記憶の”風化”防止に活用していきます。現在も続いている行方不明者の海浜・海底捜索にも毎回のように参加し、現場の方との対話を心掛けています。今後も被災者と寄り添いながら”新生”大島をめざし、全力で働いていく決意です。

2017年2月22日

若者の自殺を防げ 谷合氏 関係団体から要望

2017(平成29)年2月22日(水)付 2面

超党派の国会議員でつくる「自殺対策を推進する議員の会」で若者自殺対策ワーキングチーム(WT)座長を務める公明党の谷合正明参院議員は21日、参院議員会館で、任意団体「若者自殺対策全国ネットワーク」の伊藤次郎、石井綾華の両共同代表らから、自殺総合対策大綱の改定に向けた要望を受けた。

伊藤氏らは、今夏に予定されている同大綱の改定に際し、重要施策の一つとして「若者の自殺対策強化」の項目を新たに加えるよう要請。その上で、心理的負担を受けた場合の対処方法などを学ぶ機会を、義務教育過程で全ての子どもに提供することなどを求めた。

谷合氏は「どれも重要な視点。大綱に反映していけるよう取り組む」と述べた。

2017年2月22日

婚姻届の「父母欄」 養父母も記入可能に

2017(平成29)年2月22日付 1面

法務省 公明の要望受け通達

市民相談から、たった2日で国を動かした公明党議員のネットワークの力と実現力に大きな喜びと感動が広がっている――。今月13日、法務省が全国の法務局戸籍課長宛に一通の通達を出した。内容は婚姻届の「父母欄」(新郎新婦の実父母の名前を記入)に養父母の氏名を記入してもよいとするものだ。

一人の訴えがスピード実現

きっかけになったのは公明党の盛月寿美(ひろみ)・静岡県議が受けた切実な訴えだった。静岡市に住む女性(養母)から「娘の婚姻届の父母欄に私の名前を書くことができない」との相談を受け、すぐに大口善徳衆院議員と連携。大口氏が法務省に対応を迫った結果、簡単な書式変更で実現した。相談から2日後という異例の早さで、母の願いがかなった。通達は、この事例と同じ悩みを持つ全国の人にも適用できるよう発信された。

相談したのは静岡県清水区に住む東城(とうじょう)薫さん(44)。28歳の時、事故で亡くなった兄の長女・彩(あや)さん(当時、高校2年)と長男・健太さん(同、中学2年)を養子にした。以来16年間、”母親”として精いっぱいの愛情を注いできた。健太さんは大学卒業後、大手海運グループに就職。彩さんは高校、専門学校を卒業し、訪問介護の仕事に就いた。

手塩にかけた彩さんの結婚が決まり、2月3日に婚姻届を出そうと決めた矢先、父母欄に薫さんの名前を書けない事実を知る。「養父母は、その他の欄に書いてください」とあった。大きなショックを受けた薫さんは、「娘の結婚という大事な節目に、自分は親ではなく『その他』なのか」と彩さんと悔し涙を流した。

2月1日夜、薫さんは、間に合うはずはないと思いながらも真情を盛月県議に吐露した。盛月県議は「あきらめないで!大口さんに頼んでみます」と強く答えた。翌2日、連絡を受けた大口氏は、その場で法務省に掛け合い、「実父母の養父母も法的には同じなのに、この差別はおかしい」と柔軟な対応を迫った。その結果、父母欄の母の字の前に「養」の字を書き加える変更だけで薫さんの名前を記入できることに。婚姻届は3日に無事受理された。

大口氏と盛月県議は18日、東城さん宅を訪問し、喜びを分かち合った。薫さんは、「私と娘の思いを盛月県議と大口議員が受け止め、驚くスピードで実現しました。うれしくて、うれしくて、会う人ごとにこの喜びを伝えています」と感謝していた。

(静岡県)タンデム自転車楽しんで! 公道走行が可能に

平成29(2017)年2月21日(火)付 6面

障がい者の行動範囲広がる

一人では自転車に乗れない視覚障がい者が思い切り風を感じながらサイクリングを楽しめる二輪タンデム自転車(二人乗り)。これまでは公道で走ることができなかったが、静岡県は昨年12月、障がい者団体などから要望が強かった二輪タンデム自転車の公道走行の解禁に踏み切った。ボランディア団体などと共に啓発活動に取り組んできた公明党の盛月寿美(ひろみ)県議の議会提案が実現したもので、解禁を受け、静岡県が今年1月から市内で無料貸出を始めるなど、タンデム自転車普及への機運が高まっている。盛月県議はこのほど、視覚障がい者らとレンタサイクル店を訪問し、利用状況などを聞いた。

二輪タンデム自転車は、二つのサドル(座席)とペダルを縦列に装備した自転車で、2人が前と後に乗って協力しながら同時にペダルをこいで駆動させる。ハンドルやブレーキ、変速の各操作は前方の人が行うので、後方には視覚障がい者や小さな子どもなどが乗っても安心してサイクリングが楽しめる。本来、自転車の「二人乗り」は道路交通法違反だが、タンデム自転車の公道走行の許否は都道府県の公安委員会が決めることができる。

二輪タンデム自転車の一般の認知度は低いが、パラリンピック自転車競技の正式種目に採用されており、リオデジャネイロ・パラリンピックで女子ペアが日本人初の銀メダルを受賞した(協議では前方に健常者、後方に視覚障がい者が乗る)。2020年の東京五輪・パラリンピックの自転車競技(トラック、マウンテンバイク)は、静岡県伊豆市の競技施設で開催されることになっており、今回の公道走行解禁で健常者の利用普及はもちろん、障がい者の行動範囲も広がると期待されている。

こうした中、自転車の利用促進をめざして自転車道ネットワークの整備を進めている静岡市は1月7日から、同市清水区の三保半島にあるレンタサイクル店でタンデム自転車3台の無料貸し出し事業を実験的に始めた(3月末まで)。同市では、「三保半島は世界遺産の富士山や羽衣の松の絶景、駿河湾の風を楽しめる絶好の場所」(交通政策課)として、観光客や家族連れの利用を見込んでいる。

公明県議の提案実る

タンデム自転車については、盛月県議が4年前から障がい者ボランディアグループ「さくらの架け橋会」(森美佐枝代表=同市清水区)と連携しながら普及啓発活動に取り組んできた。同会は、6年前、東日本大震災の被災者を支援するために開催したチャリティーコンサートをきっかけに音楽活動を開始。メンバーには視覚・聴覚障がい者、発達障がいの高校生や家族などが多く、趣旨に賛同した全盲のギタリスト・服部こうじさんやフルート奏者の綱川泰典さんなどプロの音楽家も参加している。

コンサートやイベントを通して市民との交流や被災地支援を続ける中、メンバーからの要望もあって視覚障がい者が楽しめるタンデム自転車の普及に力を入れるようになり、募金で購入した自転車を地域の公民館に展示したり、コンサートなどで披露したりしている。盛月県議もこうした活動へ積極的に参加し、活動を全面的にサポート。議会でも16年2月の定例会で公道走行の解禁を提案するなど、早期実施を推進してきた。

レンタサイクル店を訪れたギタリストの服部さんは、「タンデム自転車に乗って走るとすごく気持ちがいいし、運動にもなる。二人が協力しないと快適に乗れないので、コミュニケーションを深めることができます」と笑顔を見せた。森代表は「タンデム自転車は災害時にも有効です。津波が来た時、障がい者を乗せれば素早く避難できますから」と、普及の必要性を熱く語った。