ギャンブル依存症対策を

アルコール、薬物、ギャンブル、インターネット・・・その他にもゲーム、買い物、恋愛など、依存症には多くの種類があります。

依存症は病気であって、正しく治療すれば回復できます。しかし、特定のことに対して「やめられない」「離れられない」という症状から、表面的には意志の弱さであると勘違いされることが多い。そのため、周囲の人も、そして本人でさえも、頑張れば自力で治せると思いがちだと言います。じつはこれが回復を遅らせることに繋がってしまいます。早期発見・早期治療というのは、この場合にも当てはまるということです。

現在、立川市ではインターネット依存症についての広報を教育委員会が行っています。また、市薬物乱用防止推進協議会が危険ドラッグについての啓発活動を取り組んでいます。

しかし、アルコールやギャンブルといったことの依存症対策は行っておりません。

これは東京都立多摩総合精神保健福祉センターが「こころの電話相談」という薬物・アルコール・ギャンブルなどの依存症相談窓口――これは都議会公明党の提案で実現したものですが――を設けており、市へ相談があればそこへ繋いでいるためです。

もちろん、屋上屋を架す必要はありません。こういった窓口があるなら、立川市であらためてつくる必要はないと思います。ですが、市民サービスのポータルサイトである立川市のホームページには、この窓口の情報は現在ありません。このことから、ホームページの分かりやすい場所にリンクを貼って周知すべきことを要望しました。

ところで、誤解してはいけないのが、依存症の対象があるから依存症になってしまうわけではない、ということです。

つまり、アルコールがあるから依存症になるわけではない。ギャンブル施設があるから、インターネットやゲームがあるから依存症になるわけではなく、適切な量、適切な金額、適切な時間を超えなければ依存症に向かうことはありません。

必要なことは、その適切とはどの程度かという予防や、自分あるいは家族が依存症であることを気づくための啓発活動で、これは市が先頭に立って行うべきだと考えます。

2020年に東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、国会では統合型リゾート施設整備推進法案、いわゆるカジノ法案が議員立法として提出されています。公営カジノの整備については、すでに10年以上前から議論されておりますが、オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みということでは、あらためてその是非がいたるところで議論されています。

そのなかで、ギャンブル依存症の対策も大きな議論の一つになっています。「ギャンブル依存症及び疑いのある人」が海外の主要国では1~2%であるのに対して、日本では4.8%にものぼるという調査が示され、その対策が先だ、という主張はカジノの是非を越えて国民の多くの共通認識になり始めております。

ギャンブル依存症に対する見解

そうであるならば、この立川市で積極的に、そうした依存症対策を行うべきではないか。公営ギャンブルとも言われる競輪事業を行っている立川市がそうした取り組みを象徴的に行うべきだ、と今回の一般質問で主張しました。

しかし、公営競技事業部からの回答は、競輪の車券を購入する一人あたりの額は下がっていることから、競輪によるギャンブル依存症は行っていない(必要ない)、というもの。

確かに、経済産業省が発表した資料(「競輪・オートレースを巡る 最近の状況について」平成26年6?26? 経済産業省製造産業局?両室)では、平成3年の車券売上額1兆9,553億円から25年には6,063億円と、およそ7割も売上が減少しています。一方で同じ期間の利用者数は、平成3年に4,423万人であったのが、平成25年には7,454万人とこちらは約7割の増加。単純に一人あたりの購入単価を計算すると、平成3年では44,200円、平成25年では8,134円となります。

先に私が述べたように、適切な金額であれば依存症にはならない、ということからすると、購入額がおよそ1/5となっている現状は(仮にかつて依存症があったとしても)娯楽として無理のない金額であり、依存症に至ることはない、ということの一つの論拠かもしれません。しかし、だから競輪によるギャンブル依存症の心配はない、ということにはならないのではないでしょうか。

啓発活動を求める

行政の答弁には、立川市が競輪事業のなかでギャンブル依存症対策を行うことは、同じく競輪事業を行っている他の自治体に影響を与えるために難しい、という主旨もありました。しかし、同様に競輪事業を行っている(大宮競輪場がある)さいたま市では、ホームページ上でこのギャンブル依存症について「特集」しています。

さいたま市/特集 ギャンブル依存症
http://www.city.saitama.jp/002/001/010/p015973.html

今回の質問では、依存症対策について行政に今後の啓発活動を要望しました。この問題には、これからも取り組んでいきます。


平成27年第2回定例会(2015年6月15日) 議事録より

◆6番(大沢純一君)

依存症対策についてお伺いします。

アルコール、薬物、ギャンブル、インターネット、そのほかにも多くの依存症があります。これは疾病、病気であり、正しく治療すれば回復できるものであります。しかし、特定のことに対してやめられない、離れられないという依存症の症状は、表面的には意志の弱さであると勘違いされることが多い。そのため、周囲の人も、そして本人でさえも頑張れば自力で治せると思いがちだといいます。実はこれが回復をおくらせることにつながる。早期発見、早期治療というのはこの場合にも当てはまることだということです。

ところで、国政では現在、東京オリンピックに向けて統合型リゾート施設整備推進法案、いわゆるカジノ法案が議員立法として提出されております。公営カジノの整備については、既に10年以上前から議論されておりますが、オリンピックに向けた取り組みということで、改めてその是非が至るところで議論されております。その中で、ギャンブル依存症の対策もその議論の大きな一つとなっております。

ギャンブル依存症及びその疑いのある人の割合が、海外の主要国では1~2%であるのに対し、日本では536万人、成人人口の4.8%にも上るという調査から、まずその対策が先だという主張は、カジノの是非を超えて多くの方の共通認識になり始めていると思います。自身の体だけでなく、家庭生活までも壊してしまうギャンブルを初めとした、こうした依存症の問題、この対策について、本市はどのような取り組みをしているのかをまず伺います。

◎公営競技事業部長(大平武彦君)

ギャンブル依存症の関係でございますが、現在、競輪界では、若い世代や家族で楽しんでいただくために、さまざまな施策を継続的に展開しており、その成果といたしまして、射幸性の強いギャンブルといったイメージは改善されていることからも、現状はギャンブル依存症に関する対策やその周知については行っておりません

以上でございます。

◆6番(大沢純一君)

依存症に対する取り組みについて伺いました。アルコール、薬物、ギャンブルとお答えいただきまして、先日も教育委員会の発行でしたけれども、インターネット依存症についての周知するものが広報と一緒に配られておりました。また、薬物依存については、今も御答弁ありましたけれども、以前私、議会でも取り上げさせていただきまして、教育現場での取り組みの徹底もお願いさせていただいたところです。そのほか、今、ギャンブルについてはという話もありましたけれども、このほかにもアルコールですとかギャンブル、薬物も含めて、御答弁にありましたとおり東京都がこころの電話相談というものを行っておりますので、これについては、屋上屋を架せという気は、私は全くありません。ただ、本市でそのために窓口をつくれという気はありませんので、しかしこれを市民に周知するということはぜひ取り組んでいただきたいと思います。

現状は、相談があった課で対応するというようなことにもなっているかと思いますが、例えばこれもホームページ上でもっと見やすい場所に都に対するリンクを張って、周知を行うということも必要だと思いますけれども、これについていかがでしょうか。

◎保健医療担当部長(井田光昭君)

依存症窓口の一元化といいますか、それの周知ということでございます。

依存症を一概に申し上げましても、今議員御質問のようにいろんな依存症がございます。それぞれの依存症の内容が異なっていること、また、対応が精神科医療の領域に深くかかわること、それらから、市の窓口を一本化することは大変難しいということで、各課での対応ということが一義的かと考えてございます。

ただ、先ほど御答弁申し上げましたように、総合相談窓口として、保健所あるいは東京都立多摩総合精神保健福祉センター、こちらを御案内するわけでございますが、今御指摘のとおり、市のホームページのところに、それらの周知を今後わかりやすく図っていきたいというふうに思っております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

大前提として、この依存症の対象であるアルコール、ギャンブル、インターネット、これらは対象があるから依存症になるというのは、これは論理の飛躍だと思うんですね。薬物は別ですけれども、アルコールもギャンブルも、またインターネットも、適切な量、適切な金額、適切な時間を超えなければ、この依存症には向かっていかないわけです。

では、その適切な程度とはどの程度なのか、そういった予防について、また、自分がまた家族が依存症であると気づく早期発見について、これは啓発活動が必要だというふうに思います。現在、薬物乱用防止推進協議会が中心となって、危険ドラッグについての啓発を行っていただいているような取り組み、これが必要ではないかと思うんですが、そこで提案させていただきたいのが、競輪事業を中心とした依存症対策の取り組みです。競輪は公営ギャンブルとも言われております。その競輪が、この事業予算の中で、あるいは競輪施設でギャンブルを初めとした依存症対策の取り組みを行うことは、象徴的であると同時に画期的な取り組みになると思いますが、いかがでしょうか

◎公営競技事業部長(大平武彦君)

先ほども御答弁申し上げたとおり、競輪界ではかなり射幸性の強いギャンブルといったイメージを払拭していますので、競輪界全体として、現在そういうことはやっていないということを先ほど御答弁申し上げました。

また、私ども独自でやるとなると、やはり他の競輪場の影響なんかもありますし、他公営競技への影響がありますので、そこら辺少し慎重に考えて対応しなければならないのかなというふうに感じてございます。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

わかりました。

いろんな問題、もちろんギャンブル依存症はないというような、そういう答弁かと思いますけれども、それはちょっと別の機会に譲るとして、特にこの依存症対策で競輪がどうかということではありませんけれども、このギャンブル依存症については、カジノ法案、これが国のほうで審議が進んでいけば国のほうでも対応がとられていくことになると思います。

もし、オリンピックに間に合うように、仮に国がこの日本版カジノの整備に取り組んでいくとすれば、同時にこの対策がとられていくはずの依存症対策も、遅くても5年後には国のほうで始まるという、こういう計算にもなるわけですけれども、であれば、例えば本市で行う依存症対策、この依存症対策を行うということについては、これについて、そこまで行う必要がないという議論にならないというふうには信じたいんですけれども、例えばこの依存症対策を本市で行うとして、だとすれば、これも5年間限定だということで、例えば本市で始めているという方法もあるのではないかと思います。こうした、次の世代のためにも、特にこういう啓発活動というのはいち早く取り組むべきだということを申し上げたいと思います。

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