障がい者に対する行政窓口のワンストップ対応について

6月11日から始まった立川市議会の平成27年第2回定例会は、昨日16日に予定していた23名全員の一般質問が終わりました。明日の本会議で議案審議した後、総務委員会、厚生産業委員会、環境建設委員会、文教委員会と4つの常任委員会が行われることになっています。閉会は30日の予定です。

さて、今回の定例会一般質問では、

1、障がい者に対する行政窓口のワンストップ対応について
2、依存症対策について
3、若者の住宅対策について

という3項目を質問をしました。

「縦割り行政」解消に向けて

このうち「障がい者に対する行政窓口のワンストップ対応について」をご説明します。

「縦割り行政」。この言葉を聞くとき、皆さんはどんなことを連想するでしょうか。「たらい回し」「担当課の間での連携不備」といった、役所での市民サービスの不手際が起こったときに言われるのが、この「縦割り行政」です。つまり、良い意味で使われることはありません。

立川市で平成24年に、市内アパートで母子が死亡しているのが発見されました。これは、母がくも膜下出血で死亡した後、当時4才の息子が知的障がい者であったために、自分で食料を探すことができずに餓死したとも報道され、当時大きな衝撃が広がった事例となりました。さらにその後、この母子が受けられる市の障がい者サービスをすぐに受けられていなかったことも判明し、担当部署間での連携不備が指摘されました。これを受けて、ひとり親家庭の情報を市で担当する6つの部署で情報共有するという、縦割りの弊害解消策が「総合的な見守りシステム」として当時示されたわけです。

これについて、実際の運用はどのようにされているのか。あらためて一つ一つ検証するために、今回はそのなかでも「受けられるサービスの周知徹底」と、専門ダイヤル「見守りホットライン」の運用について質問をしました。

市サービス周知徹底を

先ず「受けられるサービスの周知徹底」です。

障害者手帳をつくるための障害認定。これを新規に申請する窓口は「身体障がい」「精神障がい」の方は立川市が窓口になるのですが、じつは「知的障がい」の場合は東京都が窓口になります。このため、知的障がい者のご家庭とは申請から手帳交付までの間、市の職員が接点をもつ機会がありません。知的障がい者の「愛の手帳」、これを交付するときに、東京都から本人へ制度などについての「知的障害者(児)福祉ガイド」を一緒に送付しています。この愛の手帳を新規交付した方のリストが東京都から立川市に送られてきて、それをもとに市独自のサービスも記載された「愛の手帳を取得した方へ」という文書を、市から新規取得のご家庭へ送付をしております。

しかし今回の議論のなかで、この市独自の案内文書が配布されていなかったご家庭があることが分かりました。

元々この愛の手帳は、各都道府県に申請するものですから、都内に住んでいてまったく初めて取得した方、そして都外から転入してきた方については、東京都として「新規」になるため、新規交付者リストに名前が載ります。一方、都内の他市から立川市へ転入してきた方は、東京都の新規交付者リストに載らないために、この市作成の「愛の手帳を取得した方へ」という文書を送付していませんでした。

これについては、今後配布を徹底していくことになりました。併せて、この文書をもう少し見やすいものに改良して欲しいことも要望しました。

また「見守りホットライン」についても、周知の徹底をお願いしました。

「見守りホットライン(042-506-0024)」とは、平成24年の事例を受けて設置された市の相談・緊急時ダイヤルです。二度とあのような悲しい出来事を起こさないためには、地域の見守りが重要だという認識のもと、いざという時にどこに連絡していいか分からないということがないように、通報・相談・安否確認専門ダイヤルとして設置されたました。ここで受けた内容は、共通のフォーマットで担当課間が情報共有し、対応することになっています。

しかし、肝心のこの番号が、市のホームページでは「ホーム > 健康・福祉 > 福祉 > 総合的な見守り > 見守りホットラインを開設しています 042-506-0024(Call おお通報!)」と、いくつもクリックしないと分からない場所に掲載されています。これでは緊急時に市民がこの情報をすぐに探せないのではないか、ということで改善を要望しました。

今回は時間の関係でこの2つを確認しましたが、様々な角度から今後も引き続き検証していきます。


平成27年第2回定例会(2015年6月15日) 議事録より

◆6番(大沢純一君) 

初めに、障害者に対する窓口のワンストップ対応についてお伺いします。

もはや縦割りという言葉は行政の枕言葉となりつつあります。これは当然よい意味で使われることはなく、縦割り行政と言うときには、たらい回しや担当課の間での連絡の不備といった市民サービスの不手際が指摘されるわけです。

平成24年に羽衣町で起きた母子の死亡事例、母がクモ膜下出血で死亡した後、当時4歳の息子が餓死とも報道された事例は、当時、市民の間に大きな衝撃が広がったことは御記憶のことと思います。死亡事例が起きてしまった母子が本来受けられる市の障害者サービスをすぐに受けられていなかったことも指摘され、その後、担当部署間での情報共有とともに改善策がとられたということは、報告書の中で確認しております。平成24年の事例を受けて出されたその報告書、総合的な見守りシステムの構築についてでは、この知的障害がある子どもの世帯がひとり親だったことから、ひとり親の家庭の情報を担当する六つの部署で情報共有することが示されました。つまり、縦割りの弊害解消のための策がつくられたわけです。二度とあのような悲しい出来事を起こさないために示された改善策の運用について、改めて一つ一つ丁寧に検証していかなくてはならないと考えております。

そのような課題意識のもと、まずは平成24年に発生した母子死亡事例後の取り組みと現状についてお伺いします

◎市長(清水庄平君)

まず、障害者に関する御質問であります。

平成24年2月に発生した母子死亡事例後の取り組みについてでありますが、見守りホットラインや地域見守りネットワーク事業などによる総合的な見守りシステムを構築し、孤立傾向にある市民に対し必要な対応を行ってまいります。具体的には、母子死亡事例では、ひとり親家庭で障害児を抱える家庭であったため、障害福祉課の窓口等において、ひとり親家庭の場合に所定の様式を定め、緊急連絡先を可能な限り多く記入していただくようにいたしました。また、障害者虐待防止センターを開設し、障害者を抱えた家庭のさまざまな課題にも対応しております。

引き続き、庁内や関係機関、支援者等とのより緊密な連携により、地域の見守り機能を着実に進めてまいります。

◆6番(大沢純一君)

障害者に対する窓口のワンストップ対応について話を進めたいと思います。

ここで認識を共有させていただきますと、御存じのとおり障害は大きく身体障害、精神障害、知的障害の三つに分けられます。そして、市民がこの障害を負ったときに受ける障害認定、この障害認定を受けるときに、現状では、身体障害、精神障害の場合は市が窓口となり、申請からサービスの案内まで市の職員が行える、一方で知的障害の場合は、認定の際の審査に面接が必要なこともあり、東京都、具体的には本市では18歳未満は立川児童相談所、18歳以上では東京都心身障害者福祉センター多摩支所と東京都が窓口となりますそのため、知的障害では、申請からサービス案内までの間、市職員が障害者やその御家族などと直接顔を合わせる機会がないわけです。このことによって、平成24年の事例では、母子が受けられるサービスを知ることに漏れが発生してしまった。ワンストップ対応というときに、課題は多岐にわたりますが、まずはその全体像、ここでいえば受けられるサービス全体を本人、そして御家族が知ることが不可欠だと思いますので、今回はまずこの点についてお伺いします。

この知的障害者の場合、市が手帳の申請の段階から接点を持たないわけですけれども、そういった方に対する支援サービスの周知について、現在の対応はどのようになっておりますでしょうか。

◎福祉保健部長(諸井哲也君)

知的障害者の市との接点でございますけれども、まず、愛の手帳は、知的障害者(児)が各種の援護を受けるために必要な手帳でございますけれども、知的障害児の保護者が愛の手帳を新規申請する窓口は都の児童相談所であるため、手帳の申請段階においては市との接点は直接ございません

都は、愛の手帳の交付を受けた知的障害児の保護者には、手帳とあわせて知的障害者(児)福祉ガイドという冊子を手帳とあわせて送付し、手当を受給するため、市へ申請するよう案内しております。

市におきましても、都より愛の手帳の新規手帳交付者リストが提供されますので、別途、障害福祉課から保護者へ、知的障害児が利用できるサービスの一覧表を送付するとともに、愛の手帳の度数によって、障害児福祉手当や心身障害者手当等が受給できることから、手当の申請案内も送付しております。

現状では、愛の手帳の申請は東京都、障害福祉サービスや手当の申請は市という役割分担になっておりますが、都より新規交付者リストの提供を受けることで、市より必要な情報が保護者に提供されているものと考えております

以上です。

◆6番(大沢純一君)

ありがとうございます。

今、現状を伺いました。

市独自でもサービス一覧を作成して、この愛の手帳を取得した方に、これですね。

この一覧ですが、もともと手をつなぐ親の会が作成している冊子のほうがわかりやすいという、そういう指摘もあって、それをもとに平成24年の事例を受けて作成されたというふうに理解しておりますけれども、今、御答弁の中で、立川市に住んでいる方に新たに愛の手帳が交付された場合には、東京都から本市へ新規交付者リストが送られてくる。そして、東京都のほうでも冊子を出しているけれども、市独自でも作成したこの冊子、一覧を新規交付者リストをもとに送付していると、こういうことです。

では、他市で愛の手帳を取得済みの方が立川市に転入されてきた、この場合には新規でないわけですので、どのような対応をされているのでしょうか

◎福祉保健部長(諸井哲也君)

転入のケースでございます。

まず、他府県から転入された方につきましては、新規に手帳を交付された方と同様に、サービス一覧表を送付しております。ところが、都内から転入された方につきましては、現在配布しておりませんでしたので、今後については配布していくよう努めることとしてございます。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

ぜひ周知の漏れがないようによろしくお願いいたします。

また、こうした冊子をつくることも恐らく大変だったと思いますけれども、一方でこれもう少し見やすいものにしていただいたほうがいいのではないかと思います。このままですとどうしても、いわゆる行政文書の域を出ないのかなというふうに思っております。ただ、お金をかけて本格的な冊子をつくれということは言うつもりはありませんので、文字の大きさですとかレイアウトなどを考えて、市民がどうすればもっと使いやすくなるかということを考えていただいて、改良していってほしいと思いますがいかがでしょうか。

◎福祉保健部長(諸井哲也君)

資料のわかりやすさということでの御指摘でございます。

現在、多くの窓口ないしは電話対応等する中で、いろいろなお声も伺っております。議員御指摘の点も踏まえて、利用者にとってわかりやすい、そういった形で今後改善すべき点があればしていきたいと、そのように考えております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

お願いしたいと思います。

この今回のワンストップ対応ということですけれども、これは関連部署間での情報共有をどのようにしていくのか、そしてどこが中心となってやっていくかということが鍵になると思います。これについては丁寧に議論していく必要がありますので、今回は時間の都合で改めて質問する機会を今後いただければと思いますけれども、これにも関連することで一つだけ、先ほどの市長からの御答弁もありました見守りホットラインについて伺います

さきの総合的な見守りシステムの構築についてという報告書では、やはり地域の見守りが重要だという認識とともに、緊急時も含めて、どこに連絡したらいいかわからないということを避けるために、連絡先不明の通報、相談、安否確認専用ダイヤルとして、この見守りホットラインが設置されたわけです。総合的な窓口として設置されたわけですが、まずはこれの利用状況をお示しください。

◎福祉保健部長(諸井哲也君)

見守りホットラインの利用状況でございますけれども、平成26年度の受け付けに関しましては、総数で93件、対象者は95人で、その内訳は高齢者66人、子ども3人、障害者2人、生活保護受給者6人、その他18人となっております。

通報の入電経路といたしましては、専用ダイヤルに入った件数51件、市役所代表電話への入電が34件、その他として、窓口や市職員等からの通報が8件となっております。

安否確認の結果につきましては、相談や問い合わせが27人、家にいた方が21件、入院中の方が16人、不在の方が14人、残念ながら死亡されていた方が8人、救急搬送された方が3人でございました。

対応につきましては、内容に基づき、電話を受けた担当課が責任を持って関係各課や支援者、地域包括支援センター、ヘルパー事業所、関係機関等との連絡をとり、至急現地確認等により安否確認を行い、問題が解決するまで対応している状況でございます。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

昨年度の件数が93件ということで、これが多いか少ないかはここで問いませんけれども、もっと利用しやすくということを、この後、述べたいと思います。

この障害者対応が2人あったということですけれども、その対応をお聞かせください。

◎福祉保健部長(諸井哲也君)

障害者への対応でございますけれども、障害者につきましては、担当である障害福祉課で安否確認をしております。

平成26年度、2件の通報が業者から入り、現地調査等で確認いたしましたところ、2件とも外出中でございました。2件とも60歳以上の方でございまして、障害児の安否確認というのは、該当はございませんでした。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

今も御答弁ありましたけれども、緊急の場合に、見守りホットラインだけではなくて代表電話からかかってくる、こういうラインも二つあったというふうに伺いましたけれども、この場合の対応に違いはあるんでしょうか。

◎福祉保健部長(諸井哲也君)

対応でございますけれども、ホットラインで受けた電話と、代表電話で受けた安否確認につきましては、基本的に対応に相違はございません。電話を受けた担当課が、責任を持って関係各課や関係機関等との連絡をとり、安否確認を行っております。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

対応については、代表電話もホットラインも相違ないということですけれども、この見守りホットラインというのは、総合的な見守りを検討したときの大きな取り組みだったと思います。一方で、この周知がどれほどかというと、少々疑問を持たざるを得ないのかなというふうに思っておりますが、ホットラインの番号、「おお通報!」ですか、が書かれたお知らせは、市内の公共施設の掲示板などに張られているのを目にしますけれども、こうしたものは意識を持っていないと気づかないことも多いのではないかと思います。

実際に何かあったときに、そういった相談窓口に電話をしようと思う方の多くは、まず市のホームページを検索するのではないかと思うんですが、ただ残念なことに、市のこのホットラインの情報というのは、ホームページ上で自力で探さないと出てこない情報にもなっています。検索する窓がありますけれども、そこに、相談窓口のことなので、相談というふうに入力しても、この場合は各種相談というのが最初に検索で出てくるんですけれども、そこにもこの見守りホットラインという情報は出てきません。検索はだめなので、もうこの場合は自力で福祉というところから何回かクリックしないと見つからない場所に掲載されております。

こうした緊急時の連絡先ともされる情報は、もっとすぐに見られる場所、例えばホームページのトップにでも持ってくる必要があると思いますがいかがでしょうか。

◎福祉保健部長(諸井哲也君)

現在、御指摘のとおり、ホットラインの内容につきましては、トップページには掲載ができてございません。見守り安否確認につきましては非常に重要な内容でございますので、今後、トップページからすぐに見ることができるよう、改善を図りたいと考えてございます。

以上です。

◆6番(大沢純一君)

先ほども申しましたけれども、こうした障害者についての対応は、また改めて丁寧にやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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